【Trust Lending/投資】貸し倒れのあるファンドは?トラストレンディング(Trust Lending)を参考に条件を見てみる


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【Trust Lending/投資】運用利回り年4.0~12.0%というのはなぜ?「トラストレンディング」

 この記事では、ソーシャルレンディングでは、借り手企業をどのように選んでいるのか?との素朴な疑問について、ソーシャルレンディングのひとつである、トラストレンディング(Trust Lending)を例に挙げて、情報を整理しつつ、考えてみたいと思います。

 ちなみに、このトラストレンディング(Trust Lending)は、良くない評判もしばしば聞くソーシャルレンディングです。そもそもWebサイトにつながらない、などといったことも…しばしばありました。運用は大丈夫なのか…

<目次>
1.ソーシャルレンディングでは、借り手企業をどのように選んでいるのか?
2.貸付条件はどうなっている?トラストレンディング(Trust Lending)の例
3.予定運用利回りを比較してみる? Trust Lendingとmaneoの例
4.所感とまとめ





1.ソーシャルレンディングでは、借り手企業をどのように選んでいるのか?トラストレンディング(Trust Lending)を例に挙げて


 一般的にソーシャルレンディングでは、運用利回り3~10%程度が得られるものと言われています。また別名「貸付型のクラウドファンディング」と呼ばれたりもします。

 資産運用に熱心で、新しもの好きの方は、既に投資家として参加しているかもしれませんね。そういう私もその一人です。楽しみながらお金を殖やせるなんて嬉しい限りです。

 さて、ソーシャルレンディングの中でも日本で一番大きなmaneo等では、毎月、次々と新しい貸付ファンドの募集が開始され、瞬く間に募集終了、ファンド成立という運びとなります。

 さて、ここで思うのです。資金の借り手である企業はどのような企業なのか?つまり、きっちりお金を返せる企業に貸し付けを実行する仕組みになっているのか?

 というのも、借りた資金を返せなくなる危険性の高い会社には貸したくないと思うのが投資家の心理ですからね。貸し倒れリスクもありますし。増やすどころか資産が減ってしまうのは出来るのであれば避けたいものです。

 そこで、今回は、トラストレンディング(Trust Lending)という新しいソーシャルレンディング(貸付型まはた融資型のクラウドファンディング)の貸付条件を参考に見てみます。



2.貸付条件はどうなっている?トラストレンディング(Trust Lending)の例


 トラストレンディング(Trust Lending)を通じて貸付を行う企業への貸付条件はどのようになっているか?

 今回は、新しくサービスを開始しているトラストレンディング(Trust Lending)を取り上げて、その貸付の条件を見てみることにしましょう。

 トラストレンディングは、同Webサイトの「お知らせ」によると、2015年11月2日にオープンしたサービスです。そして、2016年1月現在、債権担保付ローンファンド1号~7号の7つの貸付ファンドの募集がなされ、すべて成立しています。

 ちなみに、サービス開始直後とはいえ、2~3か月の期間で案件数が7件というのは少し少ない気もしています。このトラストレンディングでは、Webサイト上で、企業への貸付条件が記載されています。

(案件の少なさについては別のブログ記事も参照:【トラストレンディング/投資】投資しやすい?ファンドの組成に苦戦?あまり増えない募集ファンド。トラストレンディング。

 下図がその概要ですが、それをまず見てみましょう。

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 前提として、「当社規定(トラストレンディングの規定)の審査によりご融資可能と判断された法人企業」と記載があります。その他の項目は、貸付の種類、貸付金額の規模、期間、返済回数や方法、貸付利率等であることが記載されています。

 さすがに、これだけではどのような基準で融資対象企業を選んでいるかわかりません。

 特にポイントは「当社規定の審査によりご融資可能と判断された法人企業」という部分ですが、文字として明示し、社外に公表できるものではないのでしょう。ただ、貸付対象企業は、上記のような条件で融資を受けているということは、投資する個人としても知っていても良いかもしれません。

3.予定運用利回りを比較してみる? Trust Lendingとmaneoの例


 上記のように、どのような基準で融資対象企業を選んでいるかは、明示的にはよくわかりません。

 そこで、ソーシャルレンディングサービスを外形的に比較して、何となく、危険度を比較できればと思います。例えば、Trust Lendingは、7つの貸付ファンドが成立しています。

 下記がその7つの予定運用利回りです。単純に平均をとってみても11%となります。少し利率が高い…


<トラストレンディングの案件と利回り>
不動産担保付ローンファンド7号 11.00%
不動産担保付ローンファンド6号 11.00%
債権担保付ローンファンド5号 14.00%
不動産担保付ローンファンド4号 11.00%
債権担保付ローンファンド3号 10.00%
債権担保付ローンファンド2号 10.00%
債権担保付ローンファンド1号 10.00%


2016-01-16_0001.jpg


 一方、maneoの2016年1月16日時点の直近の成立したファンド7本(ただし、キャンペーン的なファンドは除く)を見てみると下記となります。

 予定運用利回りに幅がありますが、この7ファンドの予定運用利回りを単純に平均してみると、6.1%程度となります。

事業性資金支援ローンファンド79号 5.00%~7.00%
<maneoの案件と利回り>
事業性資金支援ローンファンド78号 5.00%~7.50%
事業性資金支援ローンファンド77号 5.00%~7.50%
事業性資金支援ローンファンド76号 5.00%~7.50%
事業性資金支援ローンファンド75号 5.00%~7.50%
事業性資金支援ローンファンド74号 5.00%~7.00%
不動産担保付きローンファンド235号 5.00%~6.50%


 Trust Lendingは、サービス開始後間もないということもあり、出血大サービスで運用利回りを高くしているという見方もあり得ます。一方、maneoはソーシャルレンディングの老舗的なサービスであり、それなりの期間(5年以上)運用されているものです。

 この運用利回りの差は、その違いなのでしょうか?

 Trust Lendingははやはり、サービス開始直後ということもあり、出血大サービスで運用利回りを高くしているのでしょうか?それとも、もともと貸し倒れリスクのある企業に対して融資案件を組成しているのでしょうか?

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<2017年8月10日時点の追記>
ローンファンド45号以降、2017年8月10日時点の最新のローンファンド68号まで、運用利回りは10.0%を切っています。
やはり、はじめのローンファンド44号までは、出血サービスで運用利回りを高く設定していたのでしょうかね…
それとも、案件組成のノウハウが蓄積され、より手堅い融資先を見つけられるようになり、リスクが減った分、利回りが低くなったとか…
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4.所感とまとめ


 Trust Lendingでは11%程度、maneoでは6.1%程度。かなり予定運用利回りは違うようです。

 これは各ソーシャルレンディングサービスの扱う貸付ファンドのリスクの違いとみるべきか?つまり、Trust Lendingは相対的にハイリスク・ハイリターン。maneoは相対的にローリスク・ローリターン。

 それとも、単純にmaneo 自体の取り分が多くて、Trust Lendingは個人投資により多くを配分している、という結果なのか。

 両方の複合要因なのかもしれませんね…。どのソーシャルレンディングサービスを選ぶかは難しい…今後、1年程度の間、Trust Lendingの運用状況をモニタリングした方がよさそうです。

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