世間で騒がれている!一日でサービスが停止した「CASH」を運営する株式会社バンク。ほかにも「payday」というこれまた難しいサービス立ち上げを企画していた…

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 今ネット上で、「目の前のアイテムが一瞬でキャッシュ(現金)に……」とのうたい文句で注目されるアプリ「CASH(キャッシュ)」が物議、などと、株式会社バンクが提供を開始したばかりのサービス「CASH(キャッシュ)」が騒がれています。

 各種のブログ等では、実際にサービスを利用してみて、色々な手持ちの商品を査定依頼してみると、本当に瞬時に査定された!という体験記事や、貸金業登録がないなどとして「貸金業法」の問題があると指摘する記事、キャンセル料が利息に当たる場合には違法ではないかという指摘の記事など、かなり話題となっています。

 昨今、C2Cの売買関連サービスが良い意味・悪い意味の両面で注目される中で、この「CASH」というサービスはかなりインパクトがあったようです。

 そもそも、個人的には、このサービスで運営会社である株式会社バンクは、利益が上げられるものであるのかも疑問です。

<目次>
1.対象アイテムの写真を撮って送るだけで、瞬時に査定、キャッシュを取得できる…があやしい
2.ちなみに、「payday」というこれまた難しいサービス立ち上げを企画している
3.Fintechというブームの中で、色々とチャレンジングなサービスは出てきているけれども…





1.対象アイテムの写真を撮って送るだけで、瞬時に査定、キャッシュを取得できる…があやしい


 「CASH(キャッシュ)」というサービスは、スマートフォンで対象アイテムの写真をとり、画像を送付するだけで、そのアイテムを瞬時に査定して、買取価格を提示してくれるというものです。

 この段階で既に、大丈夫なのか?、と個人的には思うのです。対象アイテムはかなり幅広い。アプリの説明でも下記のように書かれている。

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ブランド品だけでなくスマートフォンなどのガジェットまで幅広いアイテムが対象となります。
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 多様な商品の査定が、アプリ一つで、しかも写真だけで、そう簡単にできるものだろうか?しかも瞬時に。この査定がいい加減であれば、そもそもCASHという仮想通貨をユーザに渡す際の適正な担保にすらならないのではないか。

 下手したら、市場では全く金銭的価値のつかない中古品をどんどん買い取ることになり、一瞬で会社からお金が出ていくことになりはしないか?

 もちろん、冒頭記載したような、貸金業法の問題等もありますし、そもそもビジネスとして成り立つ(収益の上がる)サービスであるのか疑問であり、ビジネスとしての詰めの甘さを感じてしまいます…。

 結果として、リリース直後のサービス停止といったことになったのですが…

2.ちなみに、「payday」というこれまた難しいサービス立ち上げを企画している


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 さらに、同社のWebサイトを見てみると、この「CASH」というサービスの他に、「payday」というサービスを企画しているようです。Comming Soonとなっていますから。しかし、おそらくこの騒動で、サービスインまでかなり時間がかかりそうですけどね。

 さてこの「payday」というサービスは、給料の前借をさせてもらえるサービスとのことです。つまり、自分の給料日と平均月収を入力しておいて、それに応じて前借可能な金額を算出し、月に3回まで前借できるという仕組み。前借したお金は、給料日に支払ってね、ということになっているようです。

 明確な記載はありませんが、恐らく、前借したお金に対して一定の利息を加えてお金を返すものになると思いますが、こちらもビジネスとしてどれだけ成立するのか?

 そもそもユーザの給料日と平均月収をどうやって正しいものであると確認するのか?ユーザの自己申請を信じるのか?収入証明となるような書類を準備してもらうとなると、手間がかかるためそもそもユーザが集まらないのではないか?

 例え、適正な給料日と平均月収が分かり、給料の前借をユーザにさせたとしても、そのお金を適正に回収することはできるのか?回収作業はかなり難航するのではないかとも予想されます。

 この手のサービスは、IT技術以外の要因が大きく、かなり難しいと思うのですが…だからこそ今まで誰もできなかった。

3.Fintechというブームの中で、色々とチャレンジングなサービスは出てきているけれども…





 昨今のFintechというブームの中、ユーザにとって有り難いサービスがたくさんできています。

 その一方で、今回のCASH、paydayのように、本当に適正に実現できるのであればメリットもありますが、現時点では実現が難しい(不正に利用されたりする恐れが高い、もしくはビジネスとして成り立ちそうにない)ものも多く出てきているように感じています。

 玉石混交というった感もありますが、金融サービスは直接人々の重要な資産に直結するものですので、「ダメだったら次がある」というような安易なサービスであってはいけないのではないかと思うのです。

 一定程度の堅実さを持っていて欲しいのが金融サービスだと思うのです。特に、Fintechの中で生まれてくるITを活用したサービスでは、これまで考えつかなかった便利なサービスが出てきます。しかし、少なくとも一定程度の堅実さを確認してからのリリースとしないと、Fintechへの信頼がしぼんでしまう恐れもあります。

 でもその一方で、C2Cサービスは、この従来からある各種B2Cサービスの非効率性を解消する重要なサービス分野であると思うのです。最近、メルカリが上場するのでは?といったニュース記事も流れていますが、確かにC2Cサービスには需要がある。だからこそビジネスチャンスと見たベンチャー企業などがこぞって参戦するビジネスでもあります。

 ビジネスチャンスと継続的なサービス分野の確立、このバランスがいかに大切か、業界全体で上手くやっていく他ないのでしょうね。