東京の不動産が大暴落する!?マイホームに対する考え方を変えるべき!参考になる書籍を紹介してキーとなる将来の出来事を学ぼう。

 最近、大きな本屋に行くと、多数の不動産市場の変化を予測する書籍に出会います。

 どうしてこのタイミングで同じような趣旨の本が出回るのか?

 世の中では、中国人等海外の方の投資マネーにより、東京等の不動産市場が高騰しているとも聞きます。そうした市場に何か別の大きな変化が起きているのでしょうか?

 今回は、同様の趣旨の書籍として、下記の2つの書籍について、その中で個人的にポイントと思った部分をピックアップして紹介します。

・マイホーム価値革命―2022年、「不動産」の常識が変わる (NHK出版新書 519) 新書 牧野 知弘(著)
・2025年東京不動産大暴落 (イースト新書) 新書 榊淳司 (著)

 


<目次>
1.東京都内で進む空き家の増加
2.団塊の世代が東京都内の空き家増加を加速する
3.大量の農地が、宅地へと変わる2022年
4.土地を見るときにはまずは地盤から
5.不動産を活用してお金を生み出すという考え方がこれからは不可欠
6.所感として不動産市場の変化の兆し





1.東京都内で進む空き家の増加


 同書によれば、大都市部では、住宅にだれも住んでいない空き家となる予備軍が大量に発生しているという。

 空き家は全国で820万戸に及ぶとされていますが、その中で最も数が多いのは実のところ「東京都」であるという。これは意外な点です。実際の数は、81万7000戸とかなり多い状況です。

 さらに神奈川、埼玉、千葉といった首都圏まで含めて考えると、空き家は200万戸まで膨れ上がり、全国の4分の1が首都圏にあるとの試算があるそうです。

<平成25年住宅・土地統計調査(速報集計)結果の要約 より>
総住宅数は6063万戸と,5年前に比べ,305万戸(5.3%)増加
空き家数は820万戸と,5年前に比べ,63万戸(8.3%)増加
空き家率(総住宅数に占める割合)は,13.5%と0.4ポイント上昇し,過去最高
別荘等の二次的住宅数は41万戸。二次的住宅を除く空き家率は12.8%

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2.団塊の世代が東京都内の空き家増加を加速する


 空き家の増加を今後一層推し進める大きな要因として、2022年の団塊の世代の後期高齢者(75歳)の仲間入りが考えられます。

 団塊の世代が後期高齢者となる時期には、そろそろ相続を考える時期に差し掛かるとのことで、一気にこれまで所有していたマイホームを売りに出したり、賃貸に出したりと、市場に出てくると予測されています。

 特に同書では、単純に団塊の世代が保有する自宅及び土地を相続しようとすると、多額の相続税がかかってしまうことから、賃貸住宅などを建設して、相続税が少なくなるような形で相続するようになると言います。

 これによって、賃貸住宅が一層増える可能性があると…

<世代別に見た高齢者人口の推移>
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一般社団法人ディペロップメントシニアPCコミュニティWebサイトより


3.大量の農地が、宅地へと変わる2022年


 都市の郊外部の生産緑地法の「指定解除」という動きが、今後の不動産市場に大きな影響を与えると見込まれている。

 この生産緑地法とは、1974年に大都市圏の一部の市街地化区域内における農地の宅地化を推進するために交付された法律であり、指定された区域内にある農地には、宅地並みの固定資産税が課せられるといったものであった。

 つまり、農地から住宅地への変換を推進するための法律であったが、一方で区域内でも農業をしっかりやって言いたいという人もいたことから、1992年から敷地面積が500平方メートル以上で、期間内は農業に専念するなどの一定条件を満たしたうえで自治体に申請すれば、以降30年にわたって固定資産税を税率の低い農地扱いにして、相続税については納付を猶予されるとしたものである。

 この生産緑地の多くが2022年から30年の満期を迎える状況である。生産緑地として登録されている土地は、2014年3月末時点で首都圏では7784ヘクタールであり、これは東京ディズニーランド及びディズニーシーをあわせた土地の約77倍。

 これまで農業に専念していた人も、30年経ち高齢化している中で、2022年を契機に生産緑地を解除し、その土地が不動産市場に出回るようになるだろう言われている。

 そうすると、自ずと地価が大幅に下がってくると見込まれている。

<市街化区域内における生産緑地と宅地化農地の違い>
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ニッセイ基礎研究所のWebサイトより


4.土地を見るときにはまずは地盤から


 不動産ビジネスのプロの視点として、同署では、土地の資産性を考えるならば、まずは地盤を見ることが大切であると言います。

 実際に、高級住宅街と言われている既存の地域では、その地盤はとても良い地域であることが知られています。多少の天災等があっても、家がしっかり守られることは人は経験則で熟知していたことの現れと考えられている。

 この地盤については、現在ではインターネットで調べることが容易にできることから、住宅を購入する場合には、しっかりとその地域の地盤をした調べることが不可欠とされている。

 さらに地盤に加えて、地歴についても下調べしておくことが不可欠という。

 そのエリアにどのような建物が昔立っていたのかなどを、そのエリアの役所や図書館などで調べることができ、そこからそのエリアの土地としての弱さが見えてくるという。

5.不動産を活用してお金を生み出すという考え方がこれからは不可欠


 従来とは違い、家を所有するだけで、その資産価値が時と共に増加するという世の中ではなくなる。さらに、2022年を境に、生産緑地が解除され、また団塊の世代の所有する不動産が市場に出回る等して、不動産市場が大きく激変するというのが直近の将来の見通しとされている。

 その中で、同署では、「不動産をただ所有して待つという姿勢」から、「不動産を活用してお金を生み出す」という考え方がこれからは不可欠と説く。

 所有した不動産の中身について、しっかり企画立案して、そこにオペレーションを加えていって、不動産の価値を高め、貸し出して利益を出す等、不動産所有者の知恵が今後求められる。




6.所感として不動産市場の変化の兆し


 冒頭の繰り返しになりますが、最近、大きな本屋に行くと、多数の不動産市場の変化を予測する書籍に出会います。

 どうしてこのタイミングで同じような趣旨の本が出回るのか?火のないところに煙は立たないとは言われますが、まさにそうなのでしょう。

 煙が発生し得る、火となる出来事が、しかも相応の確実性をもって起きようとしている事実があるのだと思います。

 一方、多くの普通の人は、そうした未来予測をそもそも知りません。これら書籍を通じて、少なくとも市場変化につながりえる、相応の確実性のある出来事についてだけでも抑えておく必要はありそうです。

 その意味では、今回取り上げた2つの書籍は大変有用な情報をもたらしてくれるものと言えそうです。