(続)性別や年齢の違いによって新型コロナウイルスの感染しやすさに違いはあるのか?東京都のオープンデータを整理して違いを見てみる





 前回、下記の記事で、東京都における新型コロナウイルス感染者数について、性別・年代別の構成割合を整理しました。

性別や年齢の違いによって新型コロナウイルスの感染しやすさに違いはあるのか?東京都のオープンデータを整理して違いを見てみる

 上記記事での積み残しとして、今回は、世代別の人口を踏まえた、世代別の感染者数についてデータを整理したいと思います。

 「東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト」の「陽性患者の属性」のデータなど、使用しているデータの説明については上記リンクの記事をご参照ください。



1.前回記事の振り返り


 前回記事では、3/14~4/10の週別の世代別感染者割合を整理することで、全体としてみると、感染者の中心は時間の経過とともに、40代~60代から、20代~40代へと移行していることが分かりました。

 また、男性と女性とで、感染者数の変化には違いが見られました。

 男性は、直近では30代~50代が中心。その中でも特に30代の感染者数が多い。その一方、女性は感染者の中心は20代~30代。

 そして男性では、30代~50代が中心であるものの、20代や60代でも一定の感染者数構成割合が見られましたが、女性では、20代~30代が中心であり、それ以外の世代は20代~30代と比べて、感染者数構成割合が顕著に少ない状況となります。

 こうした性別による違いを踏まえると、多くの男性と多くの女性の社会的な活動の違いにあるのではないかと推測されました。

性別や年齢の違いによって新型コロナウイルスの感染しやすさに違いはあるのか?東京都のオープンデータを整理して違いを見てみる


2.東京都の人口構成を見てみると


 まず「平成31年1月1日住民基本台帳年齢階級別人口(都道府県別)」のデータを基に、10歳未満、10代~90代を対象として、年代別の人口構成比をみてみます。

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 これを見ると、男性・女性ともに、人口構成割合が最も高いのは40代であり、それぞれ17.1%、16.1%となります。続いて、男性・女性ともに、30代が2番目に多く、15.1%、14.0%となります。

 上記の年齢高齢をベースに、東京都の4月10日(金)までの直近4週間の感染者数を、あらためてみてみることにします。


3.最も感染者数が多い世代は30代で、人口1万人の中で1.7人程度


 まず全体として、年代別に全感染者数、東京都人口、人口に対する感染者割合を整理した表が下記となります。

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 感染者数自体は、20代、30代、40代、50代が多く、それぞれ200人以上に達しています。また同時に、これらの世代は東京の中でも人口が多い世代であり、それぞれ170万人以上と他の世代と比べても人口が多い世代といえます。

 では、この東京の世代別の人口と感染者数から、世代別の(感染者数/人口)を算出した結果が表の3行目となりますが、これを見ると、この数値が最も高い上位3つの世代として、20代~40代は0.0133%~0.0177%となります。

 つまり、人口1万人の中で感染者は1.3人~1.7人程度という結果となります。

  

4.男性は幅広い世代で感染者数が多く、女性は20代・30代が極めて多い


 続いて、同様の枠組みで、東京都の男性についてみてみます。

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 世代別の(感染者数/人口)を算出した結果に着目すると、30代、40代、50代が高く、それぞれ0.0220%、0.0191%、0.0186%となります。

 つまり、人口1万人の中で感染者はそれぞれ、2.2人、1.9人、1.8人程度という結果です。

 東京都の女性はどうでしょうか。同様に世代別の(感染者数/人口)を算出した結果に着目します。

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 20代、30代そして90代でこの世代別の(感染者数/人口)が高く、それぞれ0.0170%、0.0130%、0.0079%となります。

 ただし、90代でこの数値が高くなっているものの、感染者数の絶対値としては、10人少ないことに留意が必要です。そもそも人口自体が他の世代と比べ少ないこともあります。

 さてここで女性については、大きな特徴があり、20代、30代の(感染者数/人口)に対して、その他の世代の(感染者数/人口)は半分以下なのです。

 つまり、20代、30代は、人口1万人の中で感染者は1.7人、1.3人であるのに対して、その他の世代では0.7人と半分程度なのです。


5.まとめ


 上記の2.、3.、4.で見てきたとおり、全体としてみると、4月10日(金)までの直近4週間の感染者数は、人口比で見ても、20代~40代が中心となっていることが分かりました。

 男性は、直近では30代~50代が中心。その中でも特に30代の感染者数が多い。その一方、女性は感染者の中心は20代~30代。

 そして、男性30代では1万人中2.2人が感染しており、女性は20代で1.7人となっています。

 人口に対する感染者数という視点で見ると、女性においては世代間でその数の違いが顕著であることは大きな特徴でしょう。

性別や年齢の違いによって新型コロナウイルスの感染しやすさに違いはあるのか?東京都のオープンデータを整理して違いを見てみる