ダイナミックプライシングで収益を最大化する割引価格の設定方法

2019-05-22_register-3947348_640.jpg

 ダイナミックプライシングとは、一言で言えば、モノやサービスの価格を時々刻々と変動させて、最適な収益を最適化するための技術と言えるでしょう。

 価格の変動といった場合に、値下げはもとより値上げも含まれると考えたいところです。

 しかしながら、昨今のニュースリリース等で流れてくる情報を持ていると、どうやらダイナミックプライシング=最適な値下げ価格設定、という趣旨に読めてしまします。

 ダイナミックプライシングの一つの適用の仕方であるのは確かですが、値上げも意識した取組って少ないよね…と思わざるを得ません。

 例えば、直近では、2020年5月21日付でブレインパッド社より「ブレインパッド、アパレル業界の「在庫過剰・衣服ロス」を解決するダイナミックプライシングの実用化に向けた取り組みを発表」というニュースリリースがありました。

===
https://www.brainpad.co.jp/news/2020/05/21/11460
ブレインパッド、アパレル業界の「在庫過剰・衣服ロス」を解決するダイナミックプライシングの実用化に向けた取り組みを発表
- 複数の予測モデルと数理最適化アルゴリズムを用いて、通販ブランド「セシール」を支援 -
===





 この事例では、ブレインパッドが、ディノス・セシールが運営する通販ブランド「セシール」のオンラインショップで、ダイナミックプライシング実用化に向けた取り組みを推進しているとのことです。

 ニュースリリースの情報なので詳細は不明なところも多いのですが、ポイントは「訪問者予測・購買確率予測の2つの予測モデルを構築し、これらのモデルと在庫数を用いて最適な販売価格を算出する数理最適化アルゴリズムを開発」というところにあります。

 そして、解決すべき課題として下記を上げています。

===
「セシール」は、これまで、熟練した担当者のノウハウに基づき価格変更(値引き)のタイミングや値引き率などを設定していましたが、場合によっては適切に需要を捉えきれずに在庫が残るという課題があり、その解決に向けてダイナミックプライシングの手法に着目しました。
===


 この記述を見ると、出来るだけ値引き率を低くしつつ、出来るだけ在庫を残さない方法をダイナミックプライシングで実現しようとしている、という様子が見て取れます。

 つまり、適切な“値下げ”により、従来よりも収益を大きくしようということです。んー、やはり冒頭で申し上げた通り、ダイナミックプライシング=最適な値下げ価格設定、の事例のようです。

 値下げだけではなく、値上げに果敢にチャレンジするダイナミックプライシングの取組はないものか…。

 ダイナミックプライシングの大きな革新性は、技術を使って値上げを適切に実現できるところにあるのではないかと思うのです。そうしたダイナミックプライシングの活用事例が出てこないものか…

 今後のダイナミックプライシング活用の取組に期待してモニタリングしていくしかないですかね。