在宅デフォルトの裏側にある企業の思惑とは何だろう





 日本全国で緊急事態宣言が解除され、街中にも少しずつ人通りが増えてきました。通勤・通学する人が明らかに増えてきました。

 そのような中、日本の大手企業各社から、継続して在宅勤務を推奨する、継続するという方針が次々と公表されています。

 例えば、富士通は今後も在宅勤務を継続して、オフィスへの出勤率を従来の25%に抑えるという方針を出しています。また、リコーでも従業員向けの経営方針説明の中で引き続き在宅勤務を中心にしていく旨の説明があったとのこと。

 さらに、大きな話は、日立製作所です。日立製作所は、ひとまず今回の在宅勤務を継続し、来年4月には在宅勤務を標準とした勤務体系に移行することが公表されました。

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 この4月から5月の自粛生活の中、大手企業の経営層においては、アフターコロナの企業の在り方について色々と検討されてきたということの現れですね。

 逆に言えば、このタイミングで何らかの方針を社員等に説明できていない会社は、将来に対する見通しが甘い、もしくは経営層の危機意識が足りない、ということなのかもしれません。

 ところで、新型コロナウイルス感染症を契機に、大きく企業の在り方に変革が起きようとしているのだと思いますが、逆に企業側では言葉としてあまり説明していない裏の思惑があるものと思われます。

 そもそも日本では、少子高齢化かつ人口減少社会となり、企業の継続的な成長が非常に難しい社会になりつつあります。その中でも中長期の視点で、企業が生き残っていくために真っ先に取り組むべきことは、経費削減、人件費削減となります。

 それを新型コロナウイルス感染症を契機に、一気に推し進めようという考えなのかもしれないと穿った見方もできるのです。

 例えば、新しい働きかとして、在宅勤務をデフォルトとすることで、東京都心の一等地にあるオフィススペースが不要になります。それを圧縮するだけで、相当な経費削減になります。

 また在宅勤務を推奨することで、中長期的には、残業の削減=人件費の削減、またそもそもの労働時間等の短縮化による基本給の引き下げなどが見込まれているのではないかと思うのです。

 日立製作所の今回の説明では、直近では、在宅勤務に伴う光熱費や、出社する際のマスクの費用などとして1人当たり毎月3000円を支給するとされていますが、こうした補助を支給代わりに、必ずどこかの経費削減しなくては企業としても成り立たないのは自明ですから…

 いずれにしても、将来、在宅勤務が当たり前になる働き方が来るのかもしれません。それはそれで多くの人が喜ばしいと思うであろうと予測できますが、一方で、企業からの処遇・待遇(ぶっしゃけ支払われる給料や手当)についても大きな見直しがセットでされるということは心しておいた方が良いでしょう。